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EZ(XG) LinkerでFlashManager for GBxを使用する

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■ はじめに ■

「EZ(XG) Linker」をGBx読み書き用に改造して「FlashManager for GBx」で使用できるようにします。この改造により、本来のGBA用には使用できなくなります。もし誤って使用した場合、電圧の違いにより ほぼ間違いなくGBAカートリッジを破壊しますので、細心の注意をお願いします。また、私は「EZ Linker」を使用して改造しております。私の認識している限りでは「XG Linker」も同じ構造と思います。

「EZ(XG) Linker」で「FlashManager for GBx」が使用できるようになるためには、次のステップが必要です。

  • 「EZ(XG) Linker」を後述の方法で改造します。
  • 「EZ(XG) Linker」のUSBドライバを削除します。
  • 「EZ(XG) Linker」をCypressのUSBドライバで動作させます。
  • 「FlashManager for GBx」を「EZ(XG) Linker」用の設定に変更します。

これで、「EZ(XG) Linker」を「GB Xchanger」のように使用できます。

次に人によっては難関と思われる改造ですが、使用目的とスキルによってレベル1と2を用意しました。

  1. GB用に限定した仕様です。GBAに使用することはできません。難易度は、配線においては非常に簡単なのですが、カートリッジのピンを如何に根気よくカットできるかにかかっています。
     
  2. スイッチの切り替えによりGB用と従来の「EZ(XG) Linker」としてGBA用に使用できます。ただしドライバの入れ替えも必要なので都度アンインストールとインストールを繰り返すか、未確認ですがUSBハブのポートを変えることによって対応することが必要になります。また、スイッチ操作で間違うとカートリッジを破壊しますので、LEDなどで警告表示をつけた方が良いです。

番外として改造内容を理解していただくとわかるのですが、カートリッジの電圧変更とフラッシュカートリッジのための信号の増設です。GBの電圧は5VですがゲームカートリッジのマスクROMタイプは動作が単純なためGBAの電圧の3.3Vでも動作することがあります。つまり全くの無改造でGBのゲームの吸出しができる可能性があります。私 の手持ちので試しましたが吸出しに成功しました。しかし、電圧の違いはカートリッジを壊すかもしれませんし、吸出しに失敗するかもしれません。そういったリスクを念頭においてください。
 


 
これが、「EZ Linker」をGBx用に改造し、「FlashManager for GBx」で使用している様子です。ご覧のとおり、USBでの使用を考えた機器ですので非常にすっきりしています。 「FAL Xtreme」よりも小さくまとまっております。電源もUSBから取りますので「GB Xchanger」のように、ACアダプタを用意する必要がありません。
また、この改造はレベル2の改造を施してあり手前のスイッチによりGB <-> GBAを切り替えます。GBのときはカートリッジ電圧が高いため、そこにGBAのカートリッジを挿すことは危険です。ですから左図のように青色発光ダイオードを使用して一目で警告を促すようにしております。警告なら赤色の方が良かったかもしれませんが…
 

■ 改造の方法 ■

● レベル1

クリックすると拡大します。 レベル1の改造の全体像は左図のとおりです。詳しくは左図をクリックすると拡大して表示します。
カートリッジコネクタの1番ピン(左図においては左側から1つ目)と31番ピン(左図においては右側から2つ目)を基板側の根元で切断し持ち上げます。この作業がもっとも大変だと思います。私の場合は解析のためカートリッジコネクタを外したので簡単でしたが、専用の工具が無いと外すのは困難です。ナイフなどで根気よく削って切断するのが確実と思います。またニッパの刃は入らないと思います。入るように周りを削ってしまっても良いとは思いますが。
後は1番ピンの方を3端子レギュレータの3番ピン(左図においては下のピン)である5Vに、31番ピンはQ1トランジスタのベース端子に接続します。
   
図1

図2

図1が カートリッジコネクタ1番ピンから3端子レギュレータの3番ピンに接続している様子です。赤色の配線がそうです。

図2が カートリッジコネクタ31番ピンからQ1トランジスタのベース端子に接続している様子です。黄色の配線がそうです。この配線はフラッシュカセットをコントロールするための増設したものですが、LEDのコントロール信号で代用しています。ですから、LEDの発光状態を自由にコントロールすることができ ません。アクセス中は赤色にしたかったのですがオレンジから黄緑色程度に見えます。他にも使えそうな信号はあったのですが改造が大変になるためこの信号にしました。

配線の要約は次のとおりです。
カートリッジ1番ピン→VCC5Vに変更
カートリッジ31番ピン→PC6に変更

   

● レベル2

クリックすると拡大します。 レベル2の改造の全体像は左図のとおりです。詳しくは左図をクリックすると拡大して表示します。
レベル1との違いはGBAカートリッジの使用を考えて、カートリッジコネクタの1番ピンを5Vと3.3Vをスイッチで切り替えられるようにしたのと、カートリッジコネクタ31番ピンの配線をダイオードに変更しました。
また、左図においては警告表示のLEDを装着しています。この装着にあたって、トランジスタが1つ、抵抗が2つ必要になります。この回路の詳細については後で述べます。この回路をスイッチの部分に装着しています。「EZ Linker」にはあまりスペースがありませんので小さくまとめるのが難しいかもしれません。
   
図1

図2

図1がスイッチ周りの配線ですが、話を簡単にするために警告LEDに関する配線は後回しにします。白色の配線が3.3Vです。黄色のチップコンデンサの右側端子からスイッチの奥の端子に接続しています。
赤色の配線が5Vです。3端子レギュレータの3番ピンからスイッチの手前の端子に接続しています。
黄色の配線がカートリッジコネクタ1番ピンに接続されています。これはスイッチの真ん中の端子に接続します。
(青色の配線はLEDのアノード(足の長い方)とスイッチにある300オームの抵抗に接続されています。LEDのカソード(足の短い方)はチップコンデンサの左側の端子GNDに接続しています)

図2がカートリッジコネクタ31番ピンとQ1トランジスタのベース端子とをダイオードを使用して接続した様子です。ダイオードには向きがあります。左図においては青色の帯がある方がQ1トランジスタ側です。またダイオードは小信号用シリコンダイオードなら何でも使用できると思いますが、私は「1S1588」という型番のダイオードを使用しました。ショットキーでも大丈夫だと思います。

   
左図はスイッチ周りの配線図です。警告LEDを装着するときはこれを参考にしてください。私の場合、LED以外のトランジスタや抵抗はスイッチの部分に組み込みました(図1を参照)。かなり細かい作業が必要ですので慎重に製作してください。LEDは何色でもかまいません。私は手持ちに青色があったので、これを使用しました。

残る配線の要約は次のとおりです。
カートリッジ31番ピン→(A)--|>|--(K)→PC6に変更
(-|>|-はダイオードです)

 
クリックすると拡大します。 とりあえず組みあがったら、テストしてみましょう。まずは、USBに接続して動作させたいところですが、一旦心を落ち着かせて配線を確認してください。特にトランジスタ、ダイオード、LEDは極性がありますのでよく確認してください。そして、間違いが無ければUSBに接続して動作させます。スイッチの切り替えによってLEDが点灯したり消灯したりすることを確認して、テスタでカートリッジコネクタの1番ピンの電圧を測ってLEDが点灯したときに5V、消灯したときに3.3Vになることを確認してください。
   
クリックすると拡大します。 ケースに収めることを考えますと、スイッチは左図のような位置に取り付けます。ご覧のとおりに余りスペースがありません。特に奥行きもぎりぎりです。スイッチの端子がカートリッジコネクタに接触する寸前です。LEDの間に挟まれる形になり左右の余裕も無いですし、スイッチの高さもUSBコネクタやカートリッジコネクタの高さを見比べるとわかりますが上下にも余裕がありません。従いまして、スイッチはなるべく小型のものを使用し、ケースに固定するための穴の位置も慎重に決定してください。
   

● 追加改造

もし、上記改造で認識しない・読み込めないゲームカートリッジがありましたら、この追加改造をすることで読み込める可能性があります。例えば、「ポケットカメラ」がそうです。左図のようにカートリッジコネクタの2番ピンを持ち上げる必要があり、このピンは奥にありますので少々困難です。このようなゲームを持っていない、完璧を目指しているわけではない方は見合わせた方が良いかもしれません。

改造方法は、左図のようにカートリッジコネクタ2番ピン(USBコネクタ側から2番目)持ち上げます。そして、その持ち上げたピンを抵抗1Kオームを介してGNDに接続します。左図においてGND側はUSBコネクタのケースの足のランドを利用しています。

   
「GB GAMEJACK 4M / 64M (GB 64MB RUMBLE)」のカートリッジを使用するときは左図のようにプルアップ抵抗の追加が必要です。このプルアップは10Kオームを使用します。接続はGBカートリッジコネクタ31ピン(ダイオードのアノードが接続されているピン)と黄色のチップコンデンサ(3.3V側)です。このチップコンデンサは黒色の場合もあるようです。

この改造によってカートリッジが接続されていないときもLEDが緑色に点灯するようになります。

 

■ USBドライバの入れ替え ■

まずはじめにCypressのEZ-USB用ドライバを手に入れます。 これは、「EZ-USB Development Kit」に含まれていますのでダウンロードしインストールします。ダウンロードすべきファイルはこれです。 しかし、これには開発用のツールが含まれていて60MB近くの大きさがあります。ドライバのみでしたらほとんどが必要ありません。そこで、GameBoyBuilderの「Contents」にあります「ULAドライバ」が使用できると思います。私が使用しているドライバをここにおいておきます。これでしたらドライバのみで構成されていますのでダウンロードサイズが小さくて済みます。
次にダウンロードしたファイルを展開またはインストールしてください。ドライバは「EZ-USB Development Kit」では「C:\Cypress\USB\Drivers」にあります。私が変更したドライバをここにおいておきます。
そして、このドライバに入れ替えるわけですが、使用しているOS(Windowsのバージョンなど)や環境によって違いがありますのでインターネットでの検索や専門の書籍をあたるか詳しいご友人に尋ねてみてください。
まだ「EZ(XG) Writer」のドライバをインストールしていなければ非常に簡単です。USBに「EZ(XG) Linker」を接続するとドライバのインストール画面になりますので、 先ほど展開またはインストールした「ezusbw2k.inf」を指定してインストールすればこれで完了になります。
しかし、すでに「EZ(XG) Writer」のドライバがインストールされている場合は大変です。このドライバはファームをダウンロードするためのものと、実際の運用するためのものと2段階の構成になっています。デバイスマネージャでドライバの更新や削除を行なっても運用する方のドライバにしか影響しません。ファームをダウンロードさせる方のドライバから更新しないと成功しません。私の場合はファームをダウンロードさせる方のドライバにわざと問題を起こして更新することにしました。その問題の起こさせ方は、まず「EZ(XG) Linker」を外しておきます。次にエクスプローラで「C:\WINNT\system32\drivers」の「EZWInit.sys(XGWInit.sysなど)」の名前を適当にたとえば「_EZWInit.sys(_XGWinit.sys)」のように変更します。そして、 「EZ(XG) Linker」をUSBに接続してデバイスマネージャで見てみると「EZ(XG)-Writer Initialization」というものがエラーになっていると思います。そこで、このドライバを更新する作業で先ほど の「ezusbw2k.inf」を指定すれば入れ替えを行なうことができます。しかし、「EZ2 Writer」では「SetupDrv.exe」というソフトで簡単にドライバのインストール・アンインストールができます。
 

■ FM for GBxの設定変更 ■

「FlashManager for GBx」を起動すると最初に左のようなダイアログが表示されます。ここではアダプタで「EZ(XG) Linker (改)」を選択します。インターフェースは、「EZ(XG) Linker」にUSBしかありませんので、選択できません。

ここでの選択は絶対に間違わないようにしてください。選択を間違うと、間違ったファームをEZ-USBにダウンロードすることになりアダプタやULX等を破損することがあります。

   

■ ちょっと開発部屋を紹介 ■

これが私の開発部屋(仕事部屋)です。ほとんど反則に近い半田付け、半田リペア装置がそろっています。すべてが温度コントロールされたものです。たとえば普通に見える半田ごてがありますが、これはきっと15W程度のものに見えると思います。しかし、これは80Wあります。温度コントロールされているからこそなのですが、小さなロジックの半田付けにも役に立ちます。たとえば、熱を奪われるグランドに接続されているパターンに威力を発揮します。半田吸い取り機も温度コントロールされていて、ロータリーポンプによるものです。吸引力が強力でスルーホールも一撃で半田除去できます。接続されていない装置がありますが、ヒートガンや真空ピンセットをコントロールするものです。これを使用すると表面実装部品の実装が簡単に行なえます。
   
クリックすると拡大します。 この半田吸い取り機を使用すると左図のように簡単にコネクタを外すことができます。外した目的はコネクタのピンを折り曲げるためでなく回路の解析のためです。回路は簡単に以下のようになっていました。LED以外は「74HC245」でバッファが挿入されています。
GBA / EZ-USB AN2131
VDD <- 3.3V
PHI <- 3.3V
WR <- PC0
RD <- PC1
CS <- PC2
AD0-7 <-> PA0-7
AD8-15 <-> PB0-7
Direction of AD0-15 <- PC4 (H:GBA<-EZ, L:GBA->EZ)
A16-23 -> D0-7
A16-23 <- PA0-7 (Latched)
Direction of A16-23 <- PC5 (H:GBA->EZ, L:Latch PA0-7 and GBA<-EZ)
CS2 <- PC3
IREQ/DREQ <- GND
GND <- GND
Green LED <- PC6 (Active H)
Red LED <- PC7 (Active H)
   

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